リノール酸神話にまどわされないで

リノール酸神話にまどわされないで

脂肪を控えるということは、さまざまな生活習慣病予防のキーワードでもあります。しかし、ダイエット中でも毎日50グラム程度の脂質は必要といわれ、減らせば減らすほどよいというわけではありません。
大切なのは、摂取する脂質の種類です。

 

脂質には大きく分けて、動物性脂肪と植物性脂肪があります。数年前、動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸は血液中のコレステロールを上げるのに対して、植物性脂肪に含まれるリノール酸(不飽和脂肪酸)
は、コレステロールを下げるという説が話題になりました。当時は、リノール酸を多く含む紅花油や大豆油が飛ぶように売れ、植物性脂肪をたくさんとれば、動脈硬化を予防できると信じられてきました。

 

ところが、最近になって、からだによいはずのリノール酸も、とりすぎるとからだに弊害があることがわかってきました。リノール酸は、動脈硬化を引き起こす悪玉コレステロール(LDL)を低下させてくれますが、同時に動脈硬化を予防する善玉コレステロール(HDL)までも低下させてしまうのです。

 

そこで、リノール酸にかわって注目されているのが、オリーブ油に含まれているオレイン酸です。オレイン酸はH D L を低下させることなく、L D L を低下させます。さらに、オリープ油には、ビタミンEやポリフェノールといった強力な抗酸化物質が含まれており、動脈硬化の予防に役立つのです。

 

飲みもののエネルギーに要注意

 

摂取エネルギーを減らすには、食べる量だけでなく、お酒を飲む量にも注意しなくてはなりません。
また、お茶がわりに甘い缶コーヒーや清涼飲料水を飲んでいるという人もいますが、これらの飲みもののエネルギーにも注意が必要です。近年、清涼飲料水をがぶ飲みして、子どものうちから糖尿病などの生活習慣病を発症する「ペットボトル症候群」が増えています。

 

砂糖の入った飲みものは、飲んでもすぐにのどが渇き、また砂糖入りの飲みものが欲しくなるという悪循環におちいります。砂糖をとりすぎていると、インスリンというホルモンが血液中に増え、この状態が長く続くと糖尿病をはじめ、さまざまな生活習慣病の引き金になる心配があるのです。
むかしは、のどが渇けり前でした。

 

ところが、わが国では、戦後の高度成長にともない、生活様式が欧米式のライフスタイルヘとガラリと変わってしまいました。
今の時代は冷蔵庫、自動販売機、そして24時間営業のコンビニエンスストアなどなど…手をのばせば、いつでも甘い飲みものがあります。しかし、その結果として、生活習慣病が急増しているのも事実です。とりわけ、糖尿病の患者数は、自覚症状のない人も含めると、全国に約600万?700万人いるともいわれています。

 

清涼飲料水には、どれくらいの砂糖が含まれているか、ご存じでしょうか。スティックシュガー(1袋3グラム)に換算すると、低糖タイプの缶コーヒーで3本、コーラではなんと13本以上もの砂糖が含まれています。「スポーツ飲料や果汁100パーセントのジュースは低エネルギーだから大文夫」と、1日に何本も飲んでいる人も多いようですが、これもとんでもないまちがいです。スポーツ飲料も果汁100パーセントのジュースも、スティツクシュガ17?8本分もの砂糖が含まれているのです。

 

清涼飲料水のペットボトルをまとめ買いしている人、いつも冷蔵庫に何本も冷やしている人は、そのような習慣は今すぐあらためましょう。甘い清涼飲料水は、せいぜい小さい缶を1日1?2本程度にとどめるべきです。

 

肥満解消はもちろん、糖尿病を予防するためにも、のどが渇いたら水やお茶を飲むという、人間本来の生活習慣に戻すことが大切です。

 

どんなお酒も飲みすぎれば摂取エネルギーはオーバーする

 

「夕食はいつもそれほど食べていないのに、太っている」という人の話をよく聞いてみると、毎晩大量のお酒を飲んでいることが往々にしてあります。いくら食事の量を減らしても、その分のエネルギーを軽く上回る量のお酒を飲んでいたのでは、太るのは当然です。しかも、アルコールというのは、意外に高エネルギーなのです。

 

アルコールのエネルギーは、1グラムあたり7キロカロリーです。これが体内では、1グラムあたり、5キロカロリー前後利用されると考えられています。これにくらべて、たんぱく質や糖質のエネルギーは1グラムあたり4キロカロリーですから、アルコールは、1グラム9キロカロリーのエネルギーをもつ脂質に次いで高エネルギーということになります。

 

どんな種類のお酒でも、飲みすぎればカロリーオーバーとなります。また、お酒を飲むときは、おつまみがつきものです。から揚げ、揚げ出し豆腐、ナッツ類、チョコレートなど、お酒に合うおつまみはどれもおしなべて高エネルギーです。そのうえ、お酒を飲んだあとは、必ずラーメンやお茶漬けを食べるという人もいます。

 

しかも、アルコールには、胃液の分泌を促して、食欲を増進させるはたらきがあります。また、アルコールは自制心を低下させます。結果として、飲むことや食べることを途中でやめられなくなり、満腹になっても飲み続け、食べ続けることになってしまうのです。これではエネルギーオーバーとなりからだに余分な脂肪がたまるのも当然です。

 

「酒は飲んでも飲まれるな」。お酒をやめられない人は適量を守り、賢い飲み方を心がけましょう。

 

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